【今日のひとこと】
「曲がり角というのも心が惹かれるわ。曲がった先に道はどう続いていくのかしら。」
引用元:
L.M. モンゴメリ(著)、松本 侑子(翻訳)、小林 さやか(ナレーター)
美しいプリンス・エドワード島で愛されて成長していく少女アン。幸福感あふれる名作の日本初の全文訳。
訳文は、お茶会のラズベリー水とカシス酒、アンの民族衣裳、スコットランドから来たマシューの母など、モンゴメリの原作に忠実に、全文を、みずみずしく夢のある文章で訳した真実の物語。
巻末の訳註では、作中に多数引用されるシェイクスピア劇など英文学と聖書の句、スコットランド系アンとアイルランド系ダイアナなど登場人物の民俗、19世紀カナダの衣食住、キリスト教、草花とハーブをくわしく解説。
松本訳の旧訳『赤毛のアン』の訳文と訳註を、全面的に改稿した新訳!
児童書でも、少女小説でもない、大人の心豊かな文学『赤毛のアン』。
(Amazon商品説明より)
こちらの小説は、聴く本のオーディブルで読了しました。
≫ オーディブル(Audible)
(* 聴き書きのため、引用として記載した文字が紙本と異なるかもしれません。ご了承ください)
孤児のアンが、カナダ、プリンス・エドワード島のグリーン・ゲイブルズで、農場を営むマシューとマリラに引き取られ、成長していく物語。
児童文学といわれる『赤毛のアン』ですが、大人になってから読むからこそ気づける魅力やヒントもたくさんあると思います。
人生の「曲がり角」の先を楽しむ姿勢。
「曲がり角というのも心が惹かれるわ。曲がった先に道はどう続いていくのかしら。」
【今日のひとこと】は、上記のアンの言葉です。
マリラの病気や農場の危機を知ったアンは、進学をとりやめ、新しい目標をマリラに伝える場面。
自身の生い立ちや環境を絶望して嘆くこともできたのに、大地に根を張るように、お世話になったマリラを助けながらグリーンゲイブルズで暮らしていこうと決心します。
もし自分がまだアンと同じ10代で、希望していた大学進学や思い描いていた未来を諦めることになったら。きっと落ち込んで嘆いて、しばらくのあいだ沈殿するように過ごしてしまったのではと想像しました。。
新たな希望を選択する。
先の言葉が印象に残った理由は。
・ どちらの態度を選択するかは、本人しだいだから。(被害妄想にとらわれる後ろ向きの人生、現実を受け入れ前を向く人生)
・ 人は、岐路に立った時に真価が問われるのだと、あらためて感じたから。
今できる最善は?
この世に生まれてくる段階で、選べないことも、もちろんたくさんあります。
けれど、生きる過程でマイナスの要素をプラスの要素に転じる姿勢を選択することは、できるかもしれません。
例えば。
・ 家の事情で進学を諦める。
→ (アンのように)今できる範囲で最善を尽くすと決める。別の新しい目標を作る。
・ 望んでいた職に就けない。
→ 興味関心がある中からできる仕事を洗い出してみる。新たな勉強を開始して、まったく違う職種も視野に入れてみる。
・ 家族の都合や世界情勢の変動で、自身の人生計画の変更を余儀なくされる。
→ 何かを諦めても、すべて断念するのではく。現状でもできそうなことに目を向けていく。
誰にでも真似できることばかりではないけれど。
自分にできそうなこともあるかもしれないという姿勢で、試行錯誤をしてみれば。ふとしたときに、実験思考を楽しむ自身や、新たな副産物に気づくこともあったりします。
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まとめ
人生の曲がり角と言っても、この時のアンはまだ16歳半。
大人からの視点で見ても、彼女の態度は凛々しく、尊敬の念を抱きます。
・ ひとつの道が途絶えても、また別の道を見つける勇気。
・ 今までとは異なる新しい目標を持つこと。
・ 人生の新しい風景やこの先に広がる道を楽しみにする気持ち。
ネガティブな感情を無理に抑え込む必要はないけれど、その感情に長くとどまりすぎないことも大切ですね。
道がまっすぐなときも、曲がりくねっているときも、人生のステージのどこにあろうとも(何歳であっても)、人はいつからでも心を決めて新しい道を選ぶことができるのだと思います。
今がツラく大変な時期にあったとしても。新たな道や扉に気づく瞬間が、あなたにも訪れますように。