誰の中にも存在するものを再認識する。心の闇 諦め 矛盾 葛藤

こちらの本を読みました。(オーディオブックで読了)

伊坂 幸太郎(著)、原島 梢(ナレーター)

【Audible/オーディブル】 聴く本

(* 聴き書きのため、引用として記載した文字が底本/原本と若干異なるかもしれません。ご了承ください)


概要

「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。ー 分類不能の「殺し屋」小説。

今まであまり読んでこなかったジャンルですが、ふと気になり読んでみました。


印象に残ったところ

・ 本当に大事なことは、小声でも届くものだ。

・ 本当に困っている人間は大声を出せない。

・ 人は誰でも死にたがっている。

現実社会の闇を感じる とてもこわい話なのに。どこかに救いがあるような、諦めと安堵がまざったような、不思議な気持ちになるストーリーでした。

人の命を奪う殺し屋という人たちも、罪の意識や幻覚に苛まれ。そして、ものすごくあっさりと人々が死んで消えてゆくさま。

淡々とした描写ゆえに、かえってリアルに感じられる部分もあり。

人の行動理由や深層心理というのは矛盾だらけで、それらを説明するのは他人でも当人でも困難なことなのだろうな.. というような、諦めに近い気持ちになります。

蝉(ナイフ使い)や鯨(自殺させる)という人物もさることながら、「押し屋」と呼ばれる男性のキャラクターが静かに際立ち、 印象的でした。

鈴木以外の主要登場人物は、皆どこかで死を求めているような雰囲気が漂っていて、それが 目には見えない現代の空気感のようにも思えました。


***

自分のことも周囲の人の行動や想いも、見ているようで見ていなかったり、気づいているようで気づいていなかったり。

大きな声より、小さな声のほうが、なぜか心に残ったり。切実さを感じられたり。

そんな人間の矛盾や葛藤、健気さについて、あれこれ思い巡らせる作品でした。

(*「グラスホッパー」に続く、「マリアビートル」「AX(アックス)」は、殺し屋シリーズ三部作と呼ばれているようです。あとの2冊もその後にオーディブルで読了しましたが、早い展開と人物描写に惹き込まれました。登場人物がリンクしているところも面白いです)

【伊坂 幸太郎】著者ページ・作品を見る Amazon

【Kindle Unlimited/キンドル アンリミテッド】☆初回30日間 無料体験【読み放題】

【Audible/オーディブル】☆初回30日間 無料体験【聴き放題】

救いとは? 生きようとする先に見えるもの前のページ

新旧 物の入れ替え。初めてのダブルウォールグラスは眺めても使っても◎次のページ

関連記事

  1. 初の『断捨離』本を読んでみた感想

    やはりメンタルは重要だ、と思った話です。断捨…

  2. 努力なんて無駄、報われない? 運を左右する機嫌をチェック

    こちらの本を読みました。リンク喜多川 泰(著…

  3. モノを減らすとはどういうことかを知る

    こちらの本を読みました。『モノを捨てよ世界へ出よう』…

  4. 『老前整理』を読んでみた感想

    こちらの本を読みました。リンク著者:坂岡 洋…

  5. 洋服が似合わないと悩んだときは。色の数を絞る

    こちらの本を読みました。リンク杉山 律子(著…

  6. 心のもやもやを解消するには、自分の反応を観察する

    こちらの本を読みました。『うまくいっている人の考え方…

当サイトには広告が含まれています。
Archive
PAGE TOP