こちらの本を読みました。
橘 玲(著)、寺川 府公子(ナレーター)
橘玲さんの小説は、ときどきふと読みたくなります。(オーディオブックで読了)
【Audible/オーディブル】 聴く本(* 聴き書きのため、引用として記載した文字が底本/原本と若干異なるかもしれません。ご了承ください)
いち個人の読後の感想は、救いのないお話に、ただ切なかったです。。
国をまたいだ重婚、国同士や法律の隙間、何の罪もない人が受ける計り知れない傷、悪意にみちた人、罪に問われることもなく平然と暮らし続ける人、不都合なことはなかったことにされるあらゆる闇。
小説の中のことでありフィクションだと言えばそうなのですが。
単に接点がなかったり知る機会がなかっただけで、本当はそれほど珍しくなく、似たようなことは現実でいくつも起こっている話なのかもしれないと。辛く苦しい気持ちになりました。
まずは自分を救うこと。
この言葉が印象的でした。
Never paint your blue sky black.
心の青空を黒く塗りつぶすな。
日本人の父とフィリピン人の母のあいだに生まれスラム街で育った青年が、異母妹に言った言葉です。
常に自分を助け続けること。
先の言葉が心に残った理由は。
誰よりも母親を大切に思い、とても信心深い青年なのに。
それでも最終的には、自らの心の色を塗り替えることができず、悪魔のささやきに勝てなかったのかも.. と感じたからです。
誰かを想い、誰かを助けたくても、肝心の自分自身を救うことができなかったなら。
それはやはり、何かがおかしかったり順番が違っているのかも。
現実の世の中でも、人間ひとりができることは限られているからこそ。
心が闇に飲み込まれないように、人の痛みや傷をひとりで背負い過ぎないように。
まずは自分自身を助けることに目を向ける、そういう姿勢も大切だと思います。
***
情報があふれすぎて、世界情勢も個人の頭の中も、気をつけていないとどんどん疲弊し壊れていきます。
世間のことに捉われすぎず、まずは各々の体と心を労り癒すこと。できるだけ余計な苦しみを生まないように行動すること。心の平和は本当に大事で尊いもの。
読後ふと、そんなことを思いました。
今どんな状況にあったとしても、あなたの心を明るい色に塗り替えられるときが来ますように。
余談:
(*橘玲さんの本をいくつか読んだ個人的な感想として、小説でもビジネス書でも、なぜか毎回ひたひたとした怖さを感じます。
できればあまり見たくない知りたくないことを、顔色ひとつ変えない人物から淡々と聞かされているような。いまだにうまく言語化できないざわざわとした感情の正体を知りたくて、しばらく時間をおくと、また読もうかなと思ってしまい、読むとまたこわさを感じてしまう..。
この謎の読書ループはいつまで続くのか、自分でも気になるところです)







